RCガーデックスシリーズ 反応プロセス
RCガーデックス反応プロセス
RCガーデックスの成分RCガーデックスは以下の成分でできています。
ナトリウムシリケート
カリウムシリケート
触媒
水
反応プロセス
RCガーデックスの主成分であるナトリウムシリケートは炭酸ナトリウムとシリカサンドを高温で溶解して作られます。
これを高温高圧で処理することによりシリケート水溶液が得られます。
シリケートイオンSiO44-は三角錐状の構造をしており、各頂点に位置する酸素イオンが盛んにCa2+、Mg2+、Na+、H3O+などと反応をします。
シリケート分子同士は下図の様に組み合わさり水の流動性を低下させるのでシリケート水溶液には粘性があります。
シリケート分子はコンクリート中のカルシウム等アルカリ土類金属と反応をし、ガラス状の物質を生成します。
反応は長期に及び徐々に高分子化していきます。
この反応には微量の酸素を必要としますが、大量に酸素が存在するコンクリート表面及び表面付近のクラック内では酸化物の生成により高分子化が妨げられます。よってガラス状物質の生成はコンクリート内部でのみ見られ、表面付近には強度の低い酸化物のみが現われます。これら酸化物の多くはRCガーデックス施工中に水で洗い流されます。
よってRCガーデックスの施工によってコンクリートの外観が変わることはありません。
RCガーデックスに含まれるもう一つのシリケートはカリウムシリケートです。カリウムシリケートの製法はナトリウムシリケートと基本的に同じです。
カリウムシリケートにはナトリウムシリケートと比べ以下の特徴があります。
1) ナトリウムイオンを含まないので、空気中の二酸化炭素とナトリウムの化合物であり白華の原因となる炭酸ナトリウムを生成しない。 2) 反応性が高い。
ただし防水機能はナトリウムシリケートの方が高いので、RCガーデックスには2種類のシリケートが適量づつ配合されています。
シリケート水溶液のみをコンクリートに塗布しても、ほとんどコンクリート中に浸透せず表面でカルシウム等と反応してしまいます。表面で起こった反応により得られるガラス状物質は前記の通り高分子化が起こらず強度がありません。そこでシリケートによって防水効果を得るにはシリケートをコンクリート中に深く浸透させる触媒が必要になります。
RCガーデックスに含まれる触媒には次の機能があります。
1) シリケートの表面張力を下げることにより、RCガーデックスを深く浸透させ表面での反応を防ぐ。 2) カルシウム等のアルカリ土類金属との反応を遅らせ、より深い位置でガラス体を形成させることによりコンクリートの水密性を高める。
最後にRCガーデックスには水も含まれます。水はRCガーデックスの流動性を高めるために不可欠です。RCガーデックスの塗布前後に散水をするのは、RCガーデックスの流動性を高め、析出した有害物質を洗い流し、コンクリートの隅々まで水密性を高める為です。